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DMの行く末ー過去への疾走ー

9月の三連休。

天気も良かったし

どこかへお出かけしたいな~と思ったけど

10月の個展(くわしくはこちら)へ向けて

目下制作中なので

派手に身動きできず

 

息子と近所を自転車で散歩しました。

 

 

この町にきて初めて発見したケーキ屋にフラッと入り、何の記念日でもないのに好きなケーキを買って公園へ

 

持ってきたボールでキャッチボールしたり(どれだけ変なポーズでボールをキャッチするか競ったり。お互い2回でネタ切れして、そのあとは普通に投げました)買ってきたケーキを食べたりとか

 

やべぇ

めっちゃくちゃ楽しいです。

 

その後トイレも行きたくなったので、そこから3分くらいの距離にある、自然館へ移動。

 

そこには「クラフトコーナー」なるものがあって、100円払うと、そこらにおいてある木の実とか紙片とかを使用して工作ができるコーナーがあります。

息子がそれをやりたいというので、チャレンジしてみました。

そのとき、私の脳裏には、今日届くはずの個展用DMの事がありました。

「うまくいってるかな」

「色、大丈夫かな」

そんな不安を抱きながら、材料となる木の実などを見ていくと

紙片の中に、なんか見慣れた紙が

!!

これ、以前の個展時に使用したDMじゃん!!

はっ、半分に切られとる!

 

思わぬ出会いに、驚きつつ

息子に

「ちょっとちょっと!息子、これ見て!」

と報告

「えっ!ママじゃん、これ。えっ!?なんで!?」

となぜか私以上に慌てる息子。

 

その後、残り2枚となった紙片を2回程、なぜか私の手元に持ってくる息子

 

「いやいや、再利用してもらえたら嬉しいから」

とその2枚に切られたDMの紙片を、ボックスに入れなおしました。

息子の作った工作(紐で縛ってボンドで固定中)と私のデッサン
息子の作った工作(紐で縛ってボンドで固定中)と私のデッサン

つたない記憶をたどっていくと

 

たしか以前個展を行ったカフェギャラリーBOJOの店長さんがこの自然館に置いてきたくれたと話していたのを思い出しました。

 

通常、展覧会期間の終わったDMは、どこのお店でも廃棄されるものです。

それをこうして再利用して、形を変えても残っていてくれたことは

私があの期間にあそこで作品を発表したことは夢ではなく

現実に起こった出来事だったのだということの、なによりの証拠でした。

 

偶然にも

今日という日に

過去のDMに出くわしたことは、きっと私にとっては

偶然ではなかったのだと思います。

 

タイトルにした「過去への疾走」

 

過去に行ってきたことが未来へと通じている。

 

測らくも、

このタイトルが

ストンと

胸の中へ落ちました。

 

その日の夜、注文していたDMが届きました。

 

心配していた色や文字は、想像以上の出来栄えに仕上がっていて

やっと胸を撫でおろすことができました。

今は、不安な気持ちも、焦燥も

私を制作へと駆り立てます。

 

この先、このDM達はどんな未来を連れてくるのだろう。

これが今の私にできる、唯一の「過去への抵抗」です。

 

 

 

※DMご希望の方、また「DMを置いてあげるよ」という店舗さま。

枚数と送付先を明記の上、こちらまでご連絡ください。

枚数に限りがありますので、ご希望に添えられない場合はご了承下さいませ。