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ゴッホ -最期の手紙-

新宿のシネマカリテで『ゴッホ -最期の手紙-』を観てきました。

 

ゴッホの絵が、動いていました。

 

ストーリーは、ゴッホの死をめぐるサスペンス映画。

内容は、あくまでフィクションなのですが、ファン・ゴッホという人物が客観的に語られていて、その時代、その場に立ち会った人々の生の感情が、乾いていない油彩絵具のように、のっぺりとかぶさってくるようでした。

 

個人的に、特に良かったのは回想シーン

全部モノクロで描かれていて、パンフレットにその理由が書かれていました。

脚本/監督のドロタ・コビエラ氏によると、

主な理由は2つあると

・観客がフィンセントの強烈な色遣いを90分も見続けるのは辛いのでは

・存在しないフィンセントの作品を作りたくなかった

なるほど

ほんと、理由も素晴らしいです。

作画は125名の選ばれた画家たちが行ったそうです。

う、うらやましすぎる。

 

映画の感想です。

 

「この映画で描かれたゴッホは、生きていくことにとても不器用でやさしい人。

そして人が望むような、幸せな人生をおくることは出来なかった。

ただ、彼の残した絵と手紙には、強烈なパッションがあった。

情熱は感染する。

 

感染した人たちのその後の人生は、より深い色彩で彩られるのではないだろうか。」

 

今回は、ゴッホの死をめぐるサスペンス調で描かれていただけに、ゴッホの本当の死の原因を過去と今を交互して解明していく内容でした。

 

ただ、どれだけ真相が解明されても、37歳でゴッホが死んでしまった事実は変わらない。

それが、悲しい。

と、ここまでが映画のお話です。

 

決して、影響されたわけではありません。

決して影響されたわけではありませんが、ロイヤルターレンス社さんからさんから発売されている油絵具。その名も「van Gogh(ヴァンゴッホ)」シリーズに手を出してみました。

 

もちろん、映画を観る前に購入しましたよ。

観る前に購入したのですが、

「映画に使用されている油絵に約2,000㎏のヴァンゴッホオイルカラーが使用されております。」

の売り文句が、購入の決め手になりました。

 

ムムムッ・・・・

 

ぎりぎり、影響

 

されていない!

なんて、ふざけている場合ではないです。

本当の理由は価格です。

今までは日本メーカの油彩絵具を使用しておりましたが、とにかく

高い。

私が好んで使用しているカドミウム系の色は、のきなみ高い。

たとえばコレ

ホルベイン社さんのカドミウムイエローの油絵具

をひっくり返してみると

「耐光性」とかかれている箇所が見えますか?

ここです。

この

ホルベイン社さんの「耐光性」は、簡単に言うと、絵具の耐久性みたいなものを表す記号です。

この米印みたいな記号が多いほど絵具が変色しにくい、堅牢な色だということです。

「堅牢」ってなんだ?

・・・・・

調べました。「頑丈」ってことです。

ちなみに

2017年9月より4段階の評価から、5段階の評価へ変わったそうです。

このカドミウムイエローは2017年9月以前に購入しているので、4段階評価で最も高い「堅牢な色」ということです。

 

以前、絵画修復士の方から聞いた話では、色を購入する際は、この「耐久性」を意識して購入した方がよいと

 

ということで、この「耐久性」を意識して絵具を購入しようと画材屋さんへ行くと、あることに気が付きます。

「耐久性」がハイな絵具は、価格もハイ。

英語で言うとHighです。

 

画材屋さんで、日本製の絵具の入った箱を持って固まっている人がいたら、私の可能性が高いです。

 

というわけで、海外のメーカを使用してみようという考えに至ったわけです。

 

あれこれ見ていて目に留まったのが、この「van Gogh(ヴァンゴッホ)」シリーズの紹介文

 

【燃えるような情熱の激しさとそれを描き出すために追い求めた色彩の鮮やかさにより「炎の人」と呼ばれた、オランダが生んだ近代絵画の巨匠。

その偉大な芸術家の名を持つロイヤルターレンスのもう一つの名品「ヴァンゴッホ」。

優れた耐光性・耐久性と伸びのよさ・発色性の良さを兼ね備えた高品質に、生産・供給体制の見直しによる経済性を加えました。

まばゆいばかりの鮮やかな色彩は世界中で数多くの人々に愛用されています。】

 

ポイントはココです。

「生産・供給体制の見直しによる経済性を加えました。」

 

「経済性を加えました!」

 

素晴らしいじゃないですか。

「絵描きの財布の中にまで配慮をしましたよ」

という一文。

 

さっそく購入しました。

使用してみた感想ですが、絵具がとても柔らかくて、塗りやすいです。

人によっては、柔らかすぎると感じるかもしれないです。

発色は、正直乾燥してからでないと言えませんが、想像していた色より、若干軽いように感じます。

耐久性は、これから何年か置いてからでないと判断できないので、数年後に報告します。

 

説明を読むと

メディウムに「リンシードオイル」を使用しているとのことです。

リンシードとは乾性油(固定材)のことです。

乾性油とは、特定の植物の種を搾った油で、大気中の酵素と反応することによって固化します。なので、体積が減らずに盛り上がりのタッチがそのまま残ります。

ちなみに、リンシードは

「アマの種子」から精製したものです。

 

油彩を描くときに、溶き油としても使用します。

 

これを皮切りに、あまり一つメーカにこだわらずに、いろいろと画材を試してみようと思います。